アダルトチルドレン（AC）の方は、元々自分に厳しくしてしまいがちです。私のカウンセリングでは、自分を優しく受け入れるよう導いていきます。
ところが、「こんなに自分を甘やかしては、この先自分がダメになる。」や「自分を甘やかすことに不安しか感じません。」など、優しく受け入れる＝甘やかすと誤解して強い抵抗を感じる方もいます。

今日は、自分を甘やかすことと受け入れて幸せにすることとの違いについてお話していきます。

ACは歪んだ成功体験と大きな誤解に苦しめられている

そもそもACとは、子どもの頃に身につけた心のクセが大人になってからも自分を苦しめてしまう状態を指します。

ではなぜACが、自分を甘やかすことに抵抗を感じるのでしょう。

それは、小さい時から自分の感情を抑え込み、自分に厳しくすることでその場のストレスから一時的に開放されるという歪んだ成功体験を重ねてきたからです。
例えば、本当は母親に甘えたいと思っていても、子どもらしさを封印し、おりこうさんでいることでその場が丸く収まっていた。このような経験を繰り返していると、自分の感情や行動を抑え込み厳しくすることは良いことだと知らず知らずのうちにすり込まれていくのです。
結果、自分の感情や行動をそのまま表す＝自分を甘やかすことであり、それはやってはいけないことだと誤解したまま大人になり、その心のクセに苦しめられているのです。

自分を甘やかすことと受け入れることの決定的な違い

前述したように自分の感情や行動をそのまま表すことは、自分を甘やかすことではありません。
では、自分を甘やかすことの本当の罪とは具体的にどういうことなのでしょう。

自分を甘やかすとは、自分の欠点や誤りは認識しないままに、実際の問題を解決せず逃げ続けることを意味します。
つまり、自分の課題に向き合わず、相手が悪い、時間がない、あるいはお金がないなど甘い言い訳をし、自分を許容し続けることに繋がります。
その結果、自己成長は妨げられ、対人関係においてもその関係性を悪化させる可能性があるでしょう。

一方で、自分を受け入れることは、自分自身の欠点や限界をも正しく認識し、それに向き合うことが必要です。さらに過去そして今の自分自身を否定せずに受け入れることを意味します。

これは自分自身に思いやりを持って接し、大切にするということであって、甘えていることではありません。
自分を受け入れることによって、自分の弱みを認識することで強みや長所をさらに伸ばすことが可能となります。

ACの方が陥る自分を甘やかす悪循環

失敗は成功の元という言葉がありますが、これまでの自分の失敗を受け入れ、その経験を含めた自分を丸ごと認めることができた時こそが、自己成長の出発点と言えます。
そこからが、未来へ向かっての挑戦の始まりであり、自分を成功へと導いていける準備が整ったということになるのです。

しかし、これまでのあなたは、
①間違った認識で「自分を甘やかしてはいけない」と思いこむ
②自分に厳しくしてしまう
③実際は自分を甘やかしているので成長できない
④問題が改善しないので①に戻ってますます自分を追い込む
という悪循環に苦しんでこられたのではないでしょうか。
これはあなただけの経験ではありません。私を含めたACの方のほとんどが陥っている悪循環といえます。

この悪循環からは、一刻も早く抜け出し、自己成長へ向かう善循環へと転換していきたいものです。
それには自分に向き合うという作業がどうしても必要です。
そしてその作業に一人で向き合うのは大きな負担もかかりますし、そんな時こそカウンセラーの力を活用してほしいと思っています。

まとめ

自分を甘やかすことと受け入れることの決定的な違いは

自分を甘やかすこと：現実から目を背け、自分自身を保護しようとする心のクセであり、自分の問題解決力や成長を阻害してしまう。

自分を受け入れること：自分自身を客観的にとらえ、これまでの失敗を含めた自分を認めつつ、自己成長に向かうファーストステップとなる。

ACの心のクセは、子ども時代の経験から知らず知らずのうちに身につけたものであり、あなたのせいでは全くありません。
そして、そのクセに気づいた時こそが、自分を変えるチャンスなのです。

そのチャンスをカウンセリングによって確実につかみ、自分の力で自己成長と幸福への階段を上っていきませんか？

私はあなたと同じ苦しみを経験し、克服してきました。
そんな私にそのお手伝いをさせていただきたいと願いながら活動しています。