「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」
これは、書籍「嫌われる勇気」などで有名なアルフレッド・アドラ－の言葉です。
この言葉通り、多くの方が対人関係の悩みを抱えています。

一方で、誰とでも良好な関係を築き、対人関係がうまくいっている人もいます。
この違いはどこにあるのでしょうか？

それは・・・
「自分で自分を罰する人」か「自分で自分を幸せにする人」の違いです。

自分で自分を罰する人とは

対人関係の悩みを常に抱えている人は、「私が○○してしまったからだろう」「私が悪いせいだ」と自分で自分を責め続けてはいないでしょうか。
反対に、うまくいかないのは「相手が悪いせいだ」と相手を責めて、悩みが深いと「あんな人、不幸になってしまえばいいのに」など考えてしまうこともあると思います。

この二つ、全く逆のこと考えているように見えますが、実は「自分で自分を罰する」という同じことをしているんです。

どういうこと？と思うでしょうが、これを説明するには潜在意識についてお伝えする必要があります。

潜在意識は他人と自分の区別がつかない

潜在意識は、文字通り自分では気づくことのない意識のことです。
別名「もう一人の自分」とも言われ、人間の行動の9割は潜在意識が決めていると言われています。顕在意識と潜在意識の力には大きな差があるということです。

例えば私が「今日からダイエットするぞ！」と顕在意識で何度決心しても、いつもなんとなく挫折してしまうのは、もう一人の自分である潜在意識が無意識にそうさせているということになります。

そんな強力な潜在意識には、ある特徴があります。
あなたが実際に感じたこと・考えたことに対し、他人と自分の区別がつかないのです。

相手を責めても自分を責めても自分に罰を与えている

話を元に戻しましょう。

対人関係でうまくいかないとき、「私のせいだ」と思うこともあれば、「相手が悪い」と思うこともある。
でも、潜在意識は自分のことを責めているのか、他人のことを責めているのか区別しないので、すべて「自分を責めている」と感じます。
相手に「不幸になってしまえばいいのに」と思っていても、潜在意識は「自分が不幸になってしまえばいいのに」と受け取るのです。

こんなことを繰り返していると、潜在意識は「自分のような悪い人間は、幸せになってはいけない」と行動をコントロールするようになっていきます。
つまり、自分が幸せにならないように行動する＝自分に罰を与えることになるのです。

自分が幸せになることを許可しよう

では、対人関係に悩んだときはどうすればいいのか。

自分自身に罰を与える心の悪循環を善循環に変えればいいのです。
それにはまず、心の悪循環に気づくことが重要です。
「私のせいだ」「相手のせいだ」と思っている自分の心の悪循環に気がついてください。気がつくことで、その悪循環がいったんストップします。

ストップしたら、自分に罰を与えようとした自分を受け止めます。
「そんな風に思ってしまったんだね」「つらかったね」ともう一人の自分を受け入れてイメージの中で抱きしめてあげてください。
そうしていると、潜在意識はこんな自分でも愛されるんだ、幸せになっていいんだと感じるようになります。

この時、けっして「大丈夫よ」「そんなこと思わない方がいいよ」など意見やアドバイスはしないでください。ただひたすら受け止めるだけでいいんです。

こうすることで、あなたの潜在意識は幸せになることを許可されたと感じ、心の悪循環は善循環へ変化していきます。
その結果、自分で自分を幸せにするような行動であなたを導いてくれるでしょう。

「自分で自分を幸せにする人」は対人関係がうまくいく

心が善循環になると、それまで自分に罰を与えていた潜在意識が書き換わります。
今の自分を変えなくても良いし、今の自分が好きだと思えるようになるのです。
本来のあなたの姿が戻ってきます。
そうすればあなた本来の力が発揮できるし、気持ちも楽になってくるはずです。

こうして自分や相手を責めることなく、すべてを受け入れてから、自分は何をすべきか考えることができれば、自然と対人関係の悩みも解消していくことでしょう。

最近、メジャーリーガーの大谷翔平選手が、球場に落ちているゴミを拾うシーンがニュースになりました。
あれは、幸せ拾い・運拾いとして日々実践していているのだそうです。
つまり、潜在意識（もう一人の自分）が良いことをする自分に対して恩返しするように、そして自分を幸せに導いていけるようにと願っての行動なのです。
そして実際、大谷選手は十分にその恩恵を受けています。
その証拠に、大谷選手の周りには笑顔があふれ、対人関係はとてもうまくいっているように見えませんか。

まとめ

今回、対人関係がうまくいくようになるには、心の悪循環を善循環に変え、潜在意識を自分で自分を幸せにできるよう書き換える必要があるとお伝えしました。
しかしなかなか一人で取り組むには難しい面が多々あります。

もし、対人関係に悩み、潜在期の書き換えに興味を持たれた方は、ぜひお試しカウンセリングにお申し込みください。
あなたが対人関係の悩みから解放され、自分らしく生きていくお手伝いができることを願っています。